急性腰痛症対処法

 

ぎっくり腰の正式名称は「急性腰痛症」です。

 

欧米では「魔女の一撃」と呼ばれており、突然想像もしない激痛がやってくることを「魔女がやってきた」と比喩するようになったことが由来だと言われています。

 

そう例えられるほどの激痛は、重度になるとその場で立てなくなったり寝返りができなくなったりするレベル。

原因は人によりけりで、骨のゆがみ・腰の筋肉弱化・過度なスポーツによる筋肉負荷など多岐にわたります。いずれにせよ、腰に異常なストレスがかかっているときに発症します。

 

 

つまり、若くても運動を十分にしていても、腰に負担が蓄積されるとぎっくり腰になる可能性があるのです。

 

強い痛みは2~3日続き、その後は痛いけれどもなんとか生活できる日々が続き、完治するのは発症10日目以降(平均2週間)です。

 

 

最初の1週間はケアを中心にうけて、徐々にリハビリをすると治りやすいでしょう。

ぎっくり腰になったらまづ何をやらなければならないか?

 

    1.30分間その場で安静

動けば動くほどこじらせます。最初の30分~60分が勝負です。

 

その場とは、例えば外出先でなりましたら(洗面所で手を洗おうとして)ギックとなったら、真っすぐ30分立ている。

 

※痛いからと体を曲げていきますとこじらせます。

まずは真っすぐ伸ばすこと。

 

例2、立ち上がった瞬間にギックときたら、寝るか?立つかの2つを選びます。

要するに中途半端が一番こじらせます。

 

※①その場で立つか(立ち安静)?寝るか(寝る安静)?を選択する。

 ②30分間じっとしている

 

 

2.30分安静にしたら次の調整に入る                         

ⅰ.股関節の付け根を、横からげんこつで30回ぐらいゴリゴリする(左右)

      ↓

ⅱ.寝ていたら頑張って立つ

      ↓

ⅲ.どこかにつかまりながら軽いスクワットを5回~10回ぐらい行う。

      ↓

ⅳ.ⅰ~ⅲ、この工程を2~3回繰り返す。

 

 

この操作で何%痛みが軽減したかを見ます。

 

最初の痛みを10としたとき、調整後の痛みが5になれば4時間空けて股関節グリグリとスクワットをもう一度おこなう。

 

痛みが変わらない場合

 

膝裏のツボ(委中)を調整する

 

急性腰痛は、お風呂は厳禁です(更に炎症を促進するため)

 

湿布(冷湿布)をして、膝を高くしてお休みください。

 

※重度の場合は氷で冷やす(湿布は熱をこもらせる危険性があるので十分冷やしてから湿布をする)

 

RICE(ライス)処置

 

痛みを少しでも抑えたいのであれば「RICE(ライス)処置」という言葉を覚えておきましょう。RICE処置とは、スポーツの現場で起こったけがの損害を最小限にするために施す応急処置のこと。以下のそれぞれの処置の頭文字をとって「RICE」と呼びます。

 

R: Rest(安静)

I: Icing(冷却)

C: Compresshion(圧迫)

E: Elevation(挙上)

 

R・I・Cはこれまでご説明した「安静」「冷却」「コルセットで圧迫」が相当します。ここで新しく登場するE: Elevation(挙上)とは、患部を心臓より高く上げることです。患部を高い位置に持っていくことで、重力で炎症物質をコントロールします。ぎっくり腰の場合は、上記イラストのように足の下に枕や座布団を入れてあげると良いでしょう。

 

普段生活する上で気をつけるべきことはありますか?

 

腰を痛めない動き方のコツをご紹介します。

 

・寝返り

 

膝を曲げながら、からだ全体をやや前に丸めて寝返りをしましょう。

 

・起き上がり

 

いったん横向きになって、そこから腕の力でからだを起こしましょう。どのタイミングで手を抜けばいいのかわからなくなりますが、焦らずゆっくりと。

 

・立ち上がり

 

両足を肩幅までしっかり開き、両膝もしくは何かにつかまったり手をついたりして、からだを起こします。着席時も同様にしましょう。

 

 まとめ

ぎっくり腰は命に関わる病気ではありませんが、一度なってしまうとしばらく激痛とお付き合いすることになりますが、応急手当てをすることにより治るスピードは格段に違いが出ます。

 

また、整体を受けることにより更に痛みを軽減することができるので、ぎっくり腰当日は整体をお勧めしています。

 

当院では予約制ですが、急患用として急患枠を用意してありますので、ご一報ください。

 

毎日のお仕事や家事を腰痛で滞らせないためにも、こまめに骨格を矯正したり筋肉負荷をほぐしたりしてあげて、予防に努めましょう。

 

今ぎっくり腰になっている・過去になった方はその原因が何だったのかを先生にきちんと診てもらってください。

 

改善に向かっている・治ったからとその根本の原因を放置していると、また腰にストレスがかかって再発する恐れがあります。

 

他人事とは思わずに、日頃から腰を労ってあげましょう。